年別の記事

2011.12.18 地元出猟

12月18日
今日は将人は腰が痛くて休み。次男の辰矢と私と川野君の3人である。

川野君は土曜日に2歳になるイチを連れて昼から山を見に行った。イチを放し車で林道を流していたところイチが山に登り150M上で床吠えを始めたので、車から下り鉄砲を持って行くとスダの中にいる猪にイチが吠え込んでいたので、銃に弾を込めイチを狙っていたところ猪が犬をまくって出てきたところをドカン!と一発。弾は当たらず猪が走る瞬間イチが猪の首筋に噛みつき、下に降りだした。それを追いかけ約100M小谷で噛み止めているのをナイフで刺し止めたとの事であった。

今日は1歳2ヶ月のバンを見てほしいとの事だったので3人で出猟。
始めに昔やっていた山で非常にスダが多い団子山であるが、2,3日前の跡があるので川野君にバンを引くように言い辰矢と私はまぶしに回る。山に入って約10分、川野君より無線「4,50キロの踏み足があります。凄い大スダですね。このスダの中で単犬で絡めばハイレベルの犬ですね。」今日はテストのつもりで犬を引くように命じる。私はGPSを見ながら大スダの中を右に左に刈り込んで行く。犬の動きを見ているとなかなかこういう大スダの中では離れない犬が多いが立派なものである。川野君に無線を入れる「いいとこに行きよるよ、その辺はスダが凄いやろが」川野君「鉄砲でスダを押しのけ押しのけ行っています」との事。おそらく顔は汗でべったりであろう。そうこうしているとマーカーから無線に入る犬の動きがおかしくなった。すかさず「ワンワン」「 ギャンギャン」スダの寝床に入るときは少し遠くから声をかけなければ猪がまくった時に猪に捕まる。少し間を置いて「ワァワァワァワン」「ギャギャギャン」こういう時の猪は犬の声のする方に付いてくる。「ワンワン」「ワンワン」この攻防が約2分ぐらい続く。

川野君より無線「スダでなかなか近づけません。」どうも察するにあわててスダに足を獲られ2,3回こけたようである。そのうち犬が猪を咥えたようで、猪の「ヴゥフブゥフ」犬の咥えたままうぜる声「ア”-ア”-」私「川野咥えたぞー!谷に下がれ谷に下がれ谷はスダがないぞ!」犬の「ギャギャギャー」と言う声。その後「ワワワワン、オーワン」犬の絡みの声、犬の声はなおも続く、この時犬は川野君の見える所に飛び出しなおも上のスダを見て吠え続ける。川野君が良く見るとスダから犬をまくった猪が上半身首まで見えたそうだ。猪は寝床に入ろうとすると犬からまた後ろ足を噛まれるので、こうなると前にまくってくるばかりである。その猪の頭目掛けて約30Mから川野君の銃が火を噴いた。猪は前のめりになりそのまま谷に落ちてきたそうである。無線で「やりました」川野君より。明るい嬉しい声が無線に入ってきた。私は川野君の撃った谷の下の林道のところに回りこんで来ていたので、辰矢に車に乗って回ってくるよう指示をする。猪の大きさを聞くと50キロぐらいの雌猪とのことであった。「犬が少しはスダの中では近づき過ぎはヤバイと勉強になったろう」と無線で伝えると川野君は「何回もこけて大変でした」との事。そこに登って行くから休んでいるようにと言っていると辰矢が車で回ってきた。約150Mぐらい上に川野君が居るとこの谷筋と言うと登っていって15分後には猪を2人で引っ張ってきた。このスダ山で単犬でしかも1歳2ヶ月仕込み中の犬である、来年はすばらしい芸を見せるであろう。


1歳2ヶ月バンと50キロの猪

猪の腹を出し川に浸けて第2ラウンドである
伊形の牛小屋前を辰矢が犬を引いて登る。犬はリュウ、ベス、チャ、の3頭である。20分ぐらい足の速い辰矢が登るが跡がない、7号目辺りを横まきに引いて行く、ぱらぱら跡があり8貫ぐらいの踏み足があるとの事。犬達が抜けて行くがリュウが途中で帰ってきた、リュウを引いて横に回り前に出るとの事。それから約10分ベスはチャと共に高いとこを門川の方に刈り込んで行って匂いを付けているようだ。辰矢より無線「リュウが鳴き出した」普通、リュウは単犬の場合寝床で何口か鳴いて噛みにいくか絡むかする。いきなり追い鳴きとは鹿かどうやら門川に超えて行きそうだ。GPSを見るとベスとチャが高いところから走り降りてきている。マーカーをチャに合わせると凄まじい追い鳴きの声、それにベスの声も入る。私「辰也ベスも追いよるがね」辰也「そうよ、落としよるとよ。こら猪じゃわ、追い鳴きが凄いもん。」約7分リュウはマーカーも入らずGPSも入らない。おそらく門川の川に鹿を落としたのであろう。気は焦るがベスとチャが気になり、車の無線をチャのマーカーに合わせると追い鳴きはますます激しくなり「ワワワワァァン」追いついたようだ。「フウフウ」犬に噛まれた猪の声猪が40キロ超えてくるといきなり噛むことはない吠え止めする犬である。さっきの8貫クラスの猪かと思っていると、ベスの追い鳴きの声がチャのマーカーに入ってきだした。ベスは100Mぐらい遅れているようだ。辰矢に「咥えたぞ、鉄塔の奥じゃ」「了解、今行きよるけど場が悪くてなかなかよ」との事であった。この次男坊は山の勘と足のスピードは誰が見ても超一流であろう。まさにラガーの様な男である。川野君に無線を入れ出てくるように指示。ベスのマーカーを入れると現場に着き猪を噛んでいるようである。川野君が出てきたので尾根の向こう側の谷の上で噛んでいるから引っ張り出しに行くように指示した。辰矢より無線「現場に着いたよ」「おぉもう着いたか、猪はどんぐらいか」「10貫切れる35キロぐらい雄猪、下しねずって行きよるから下に行ったら刺すわ」「了解!俺はリュウを探しに門川に行くわ」約15分門川町中村の車屋の前に出てきているようである。現場に行って笛を吹くとリュウが走って出てきた。いつもの所に鹿を落とし泳いで川を渡ったようである。車のドアを開けると飛び乗った。あのまま私が早く回って門川に来れば止めていたであろうに、と思いながら伊形に帰ると辰矢と河野君が9貫ばかしの猪をアスファルトの道に引き出したところであった。川野君曰く「この猪に追い付くとは凄いですね」としきりに関心されていた。川野君の住んでいる地域に15人程のグループがあるがまだ猪を獲っていないとの事である。川野君は1人で6頭獲っている、川野君曰く止め犬とは凄いものですね! 以上

辰矢と川野君

2011.12.13 東郷越表にて

12月13日
東郷の越表に出猟、今日が今期2度目の出猟である。海野氏が先日マーカーの修理に来られ、犬が切られた。この猟期に入って6頭切られ猪はまだ獲っていないとの事。

ここは鹿が多く鹿を20回起こして猪は1頭起こすかどうかの所である。そして、寝床にいる猪はほとんどない、8割から9割が先抜けするところである。猪に追いすがって止める犬でないと猪は取れないところである。鹿が先に起きて犬がそれを追う、それの繰り返しで何回目かに猪に当たっても犬が疲れていて猪に追いつくことがなかなかできないところである。4、5日前に1度行ったが小猪を追い回して咥えただけで後は鹿を2回川に落としたが、鉄砲が当たらず獲り逃がしたところである。

現場に着いてあちこち跡見をすると20貫クラスの猪が生跡を出していた。左の山をやるか右の山をやるか海野氏に聞くと「左に寝てる」と言うことであったが、犬を放して鹿に着くと終わりなので谷を見切って将人が右の山に上がっているのを確認、海野氏に言うと「右の山に林道が入っているそれを上から下に引き下ろすと寝屋がある」との事。

鹿を長く追わないチビと若犬のルイスを放すことにする。私はリュウにGPS付マーカーを付け、猪と確認できてから放すように準備する。将人が2頭の犬を引いて道下に下るが犬が抜けて行って道上に上がったとの事。下の方も踏み足があるが上に登っているとの事。林道に戻って犬の抜けた方に上がって行っていると、チビがどこそこ追い鳴きをかけだした。猪の先抜けである。
GPSを見ると高い所に上がって行っている。ルイスも鳴き出し、20秒ぐらいすると鳴きが激しくなった。猪に近づいたようだ、GPSを見ると犬のスピードが速くなっている。匂いが薄い時は早く走ると匂いを飛ばすことがある。
将人より無線「落としてきた、落としてきた」「ドォンドォン」鉄砲が鳴る。「当たらんかった、ヤブでよう見えんかった、こめもんじゃないよ。バリバリ走ってきた!あーもう林道切るわ、犬が今来た!猪との距離60~100M」コダチ藁のヤブの多い団子山である。
私は、軽トラのドアを切って猪の通った林道上200M下の方で「行け、行け」とリュウを放した。リュウは矢の様に奥に走っていく、私の車には鹿追わせのスーパーハウンドとベスと仕込みのトチが乗っている。この3頭の犬達が、放せとワンワン鳴くのを「うるせぇ」と怒って車に飛び乗り下に降る。
1回国道に出て左の山の谷の上に通っている林道に乗りガタガタ道を飛ばす。車が飛び上がって頭を天井に付ながら飛ばす。GPSを見る暇はない無線で将人に「どんげか」将人から「リュウ放したとけ?」「そうよ」「チビが追いよる、チビが林道の下を奥に追っている、その林道をリュウが走っている。リュウの追い鳴きはまだかかっていない」との事。リュウがチビの前100Mぐらいから下に降りだしたとの事。私はチビのマーカーからリュウのマーカーへチャンネルを切り替える。
海野氏より無線「上を通り越して行ったので奥に行く」との事。リュウの追い鳴きが入りだした。私は車を飛ばす、約30秒私の走っている林道を切って左に渡る猪の尻がチラと見えた。後はヤブで分からない。私は車から飛び降りる、リュウの追い鳴きの声、リュウが林道に飛び上がって来た。私には見向きもせず猛スピードで猪の後を鳴きながら追う。将人に無線「こっちに早く来い、猪はもう上に上がらんぞ」将人より「今車でそっちに向かいよる」との事。私は車に飛び乗りUターン出来ない様な林道を何度も切り返してUターンし飛ばして下に降る。
約10秒リュウの追い鳴きの声が変わった。「ウォウォ、オォオォ」止めた止めた。リュウのたて吠えである。私はGPSを見る、150M下、林道より30M上。一軒家の近くである。車の天井に頭を打ちつけながら飛ばして降る。
ここと思う所で車を止め、エンジンを切りドアを開け飛び出す。犬の生声を聞く、田んぼのすぐ上。私は鉄砲に弾を込め車の戸をバタンと閉めて走り出す。30Mほど走ったところにドアの音と私の走り込む様子を見ていたかの様に、また走り出す。その瞬間リュウが猪の右耳を咥えた。場の悪い斜めになった場所である。
私は鉄砲を構えるが撃てない。その距離30M私は車に走り帰り、3頭の犬を放す。3頭の犬は飛んで行き、ベスが左耳をスーパーハウンドは右前足の付け根を噛む、それを見て私は鉄砲を置き将人に「咥えた、咥えた」と無線を入れ猪の後足を握りに山に登っていく。猪が私に向かって来るが、噛み付いたら離さない。猪の前2M位を横に向かって、猪より上に行き、後足を握った。アキレスを切ってやろうと腰に手を回すがナイフを忘れたようだ。車に取りに行こうかどうしようかと思っていると、道下の田の中に将人が走りこんでいる。私が無線で「どこ行きよるとか馬鹿!こっちじゃ!」と叫ぶと、こっちを振り向き私を確認した様でこちらに走りこんできた。「ふてぇじゃん」と言って後ろ足を握るのを代わり私がビデオをしばらく録ってからから刺し殺した。
犬が口を離すと猪はゴロゴロ転げて一軒屋の背戸に落ちて行った。海野氏に無線を入れると海野氏が「どんげなったけ」私が「獲ったよ」その模様を見ていたお百姓さんが「凄いね!あんた達の猟は桁が違うね」海野氏が来て家の背戸を血で汚したのを綺麗に洗って頂いた。越表では今年初猟との事。猪はものすごい牙をした100級のライオン猪(肩の張った胸の厚い胴の短い)であった。
ここの猪は非常に良く走る、いつも追われているせいであろう。


右耳リュウ 右前足スパーハウンド
左耳ベス  左前足トチ
後足チビ


家の背戸に落ちた猪とベス


牙 将人の人差指と同じ位


90キロの将人と猪

2011.12.8 岡山県 大月さんからの報告

12.8日 岡山県の大月さんから報告を頂きました。
勤務明けで10時からの出猟となりました。

1ラウンド目は食みはありますが、寝山とおぼしき山に引き込んでも犬が延びません。

2ラウンド目は先程の山の続きです。犬も延びないので諦めかけた頃、アカが300m以上延びて行きます。
お越し鳴きが入るかと無線を聞いていますが鳴かずに帰って来てしまいました。
3ラウンド目は、また2ラウンド目の続き山をやります。柿の木の下や林道に食み跡や足跡が確認できます。アカを放して歩いていると尾根を越えマーカーが入りにくくなりました。急いでマーカーの入りやすい所に移動しながらGPSで確認すると、250mくらい離れています。
この山の下は線路なのですがアカは道や線路で遊ぶような犬ではないので心配はしていませんでした。直ぐにお越し鳴きが無線から聞こえてきました。

1山目と2山目をして犬の反応がイマイチだったので今朝方、少し雨が降ったので臭いが流れているのかと心配していましたが、そんな心配は必要ありませんでした。

直ぐに生の声が聞こえイノシシとアカが見えました。凄まじいスピードでイノシシの後ろを追っています。私の目の前を通過するのをスナップ射撃で1発、まぐれにも耳の付け根に入り転びました。70キロ程のメスでした。
咄嗟の出来事でしたが結構、落ち着いた自分が居ました。

倒れたイノシシに噛みつくアカを褒めながら血抜きをし松田さんの息子さん(将人さん)に写メを送りました。

後で松田社長に半矢にして訓練すれば良かったのにと言われましたが、まぐれ当たりでしたし、半矢にするような考えもおもいつきませんでした。
次回は止め切れるように頑張りたいと思います。

10月初旬に訓練に預かって頂き、1ヶ月少々でここまでの犬に成長させて頂いた松田社長と将人さんに感謝の気持ちで一杯です。これからもご指導よろしくお願いします。