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1/31 2/2 2/3 2/6出猟  岡山県より報告

1月31日

今日は田辺氏と将人と3人で伊形の山の跡見をするが、足を見つけることができず。猪が高い所に寄っていると思い、将人が寝屋止めのアカ(仕込み犬)を引いて大山を狩る。1時間もすると猪の踏み足を見つけるが、起こすことができず2時間余り過ぎる。

アカは人間を中心に100Mぐらい狩り込んでいく犬なので、セコは歩きっぱなしである。

昼食をとってから隣の山をセコがアカを引いて狩り進む。1時間もすると隣の山を歩いていた猪の足と同じ足跡を見つけた。それと別に親子の足があると無線が入る。私が「1番高い尾根を目指して行くように」言うと将人「そのつもりよ」と返事が返ってきた。

それからしばらくして将人より「ヤゼボリを見つけた」と無線が入る。私「近くにおるぞ」将人「了解」

それから10分ぐらいすると将人が山の中でカサカサ言う音を耳にする。アカは反対の方に狩り込んでいく。音は少しずつ下の方に下がって行く、そこにアカが帰ってきて音のする方に走り込み「ワワワワンワワワワン」と吠え始める。将人は鉄砲を構えて様子を伺う。すると下に降っていた猪が見えない立木の中を上に登り、犬の上から尾根を越えて犬をまくりにやって来た。

将人のいる場所はクヌギの木の中で丸見えである。アカは将人のいる右上10Mほど上で吠えている。「フッフッ」と猪は鼻を鳴らす。上から犬の声を目がけて近づいてきているようだ。猪が見えた!アカの上の方からクヌギ林に入り体が丸見えになる、将人から猪は丸見えだが猪から将人も丸見えである。

小猪を2頭引き連れて肩を怒らせ「フーフー」言いながらアカに近づいてきた。アカは盛んに吠える、将人が猪に狙いを定める、将人より猪の方が高い位置にいる。真っ直ぐ猪が犬の方に来るので横になったら撃とうと銃を構える。15Mほど猪は近づき猪が犬をまくったら、猪が横になるのでその時撃とうとしていると、猪が将人に気づき「ヴッフ」とうぜって逃げたそうである。

将人しきりに「早く撃てば良かった…隠れるところがなかったもんじゃから」

私が常日頃正面から撃つと肉が傷むから横びんたを撃てと言っているもんだから、時と場合によってちょっと考えろ。と私から大目玉を食らった。

今日はこれで終わり。

 

2月2日 東郷に出猟

途中海野氏と会い猪が居なくてずっと獲っていないとの事。また今日は仕事との事であった。

跡を見て回るとモウソウ竹の山にタケノコを掘った跡を見つける。猪は12~3貫ほど、ここらの猪はしょっちゅう犬に追われるので、寝床が遠いしよく走る。

今日は踏み足からスーパーを入れてみる。猪を起こす前に鹿につけば終わりである、猪を起こすことを願いながら犬を離す。

300Mほど登ったところで鳴き始める。GPSを見ていると上に一回立ち上げ、クルッと回ってミズシダニの方へ落ち始める。40分ほど追跡して私が車で走り込むと、鹿が一旦川に出たがUターンしてまた山に入って行った。

将人に「鹿よ鹿~」と無線を入れる。将人「じゃろ、逃げ方が鹿じゃもん」今度は公衆便所の方に追って行った。私が公衆便所の方に行くと、またミズシダニの方へ入って行く。私はまた公衆便所の方に来るだろうと思ってGPSを見ていると、どんどんGPSはミズシダニの方に行くように映る。途中?がGPSに出る、将人より「ミズシダニの奥を国道に落しよるよ」と無線が入る。

私がミズシダニの方に回って行くと鹿が川を渡って国道に飛びだしたところであった。車で突っ込むが鹿は一足早く山に登っていった。私は車から飛び降りて、50Mほど離れて鳴いてくるスーパーを捕まえた。将人に「犬は捕まえたぞ、今度はカールとルイスを引け」と無線を入れる。将人「了解」

上の横道からカールとルイスを将人が引き、私は公衆便所に陣取る。30分ほど犬を引くがなにも出ない、「朝猪の足を見た400Mぐらい上で犬が鳴き出した!真下に落しよる、はよ行きね」と無線が入る。私は車を飛ばして現場に急ぐモウソウ藪を越えて、奥の尾に差し掛かった時犬が鳴きながら私の前を田んぼに向かって走って行った。将人に無線をいれ「鹿か猪か」聞くと「いきなり追い鳴き獲物は確認できん、追い鳴きが凄いがね」との事

GPSを見ると谷より10Mほど上の向かいの道を、国道の方に出ているようだ。私は慌てて車をUターンして国道に飛び出る。谷の水が大川に出るように小さな橋がかかっているところに車を止める。いつもマーカーを付ける時に止める広場である。田んぼには網が張っているので大抵そこを通る。銃に弾を込めてGPSを見ると、私のいるところから150Mほど奥を尾根沿いに犬が登って行っているようだ。車の無線のボリュウムを上げると同時に犬の追い鳴きの声がギャンギャン入ってきた。無線のボリュウムを落し、生声を聞くと私より斜め右上100Mぐらいの所を私の方にドンドン追って来る。私がそっちを見ていると、金網を張っている田んぼの上の土手から鹿が飛び降りてきた。土手の高さ約3M、飛びあがった瞬間私の20番が火を噴いた。田んぼに飛び降りた鹿目掛けてもう一発撃とうと狙いを定めると、土手からまたなにか飛び降りてきた。見るとルイスとカールが鳴きながら飛び降り鹿に食い下がった。私は慌てて車に戻りビデオを持って走り込んだ。

私の撃った一発が鹿のどって腹を打ち抜いていた。少しビデオをとってから、首から心臓を刺し血抜きをした。将人が「なんじゃったけ、なんじゃったけ」と盛んに無線を入れてくる。私は「鹿よ鹿、降りて来い」林道に降りてきたとの事。海野氏に「鹿を一つ獲ったから、いつもマーカーを付ける場所の横に置いちょるよ」と無線を入れる。

将人の迎えと将人の車を取りに横道に上がって行った。

車を取って帰る時、海野氏が鹿のとこに来ていたので、車から降り鹿を海野氏に差し上げてまた来るわね、と言って帰った。

 

2月3日

今日は寝床犬のアカを引いて、将人が門川から伊形越えの大山を6時間ほど引き回すが、猪を起こすことは出来なかった。

 

2月6日

四国の山中氏のマイと私のカヤの姉妹犬チョコがいる。猟犬としての起こしと追跡は、訓練所で仕込んだ犬である。実猟で仕込もうと何回か林道を走らせたが、猪のウジがあると飛び上がって行き非常に鼻が利き、遠くに行って起こす初代のメイの様な犬である。

そのチョコとその母親を一緒に林道を走らせる。足のスピードは一緒ぐらいであるが、母親は鼻があまり伸ばないので、一緒になって遠くに行くことはないと思い最近よくパックで運動させている。今日も朝まで雨が降っていたので、将人が伊形の林道を走らせに行く。10分ほどするとチョコと母が谷を渡って反対側に登って行った。5分もすると母親は帰ってきたが、チョコが帰ってこない。GPSを見ると将人より400Mほど離れてマーカーは音が拾えなくなった。GPSを頼りに谷沿いの道を奥に入って行くと、マーカーより追い鳴きの声、キチガイみたいに鳴いている。車を飛ばして将人が奥に入って行くと、牙をもった17~8貫の猪が飛び出してきて谷の道をきった。車から飛び降りるとチョコが2~30Mほど離れて鳴きあがって行った。すぐ車から母を放すと鳴きながら飛びあがっていった。GPSを見ると一ヵ所から動かない、マーカーを聞くと立吠えをかけている。そこから右カーブになっている林道を50Mほど行くと谷で吠え止めていた。将人が銃を持って寄ると犬をまくって猪が走るが犬から咥えられて止まり、また吠え止めしているところに将人が近づくとまた猪が走ろうとするが、犬が牙をかけるので走ることが出来ず。犬は2頭とも猪から3Mほど離れて吠えていたので、頭を鉄砲で撃ったとの事。

帰ってきて「親父が言った通りチョコは起こしが抜群じゃ!追うときもよく鳴くし、身のかわし(体のキレ)が抜群じゃ!」2歳を過ぎた母親は口元を2ヵ所ほど切られていたので縫ってやった。

「このパックなら犬切に行ってもそんなに切られずに止めるわ」私が言うと「じゃろ」

痩せた17~8貫のオス猪 猪は北方のAさんに差し上げた。

 

 

2月4日 岡山の新見市に出張に行っている川野君より電話

先日はイチが切り殺されがっくりしていたが、去年の9月で1歳になったメス犬を単犬で新見の山に引いて行った所、70Mほど犬が抜けて行って寝床でしばらく立てていたが、そのうち追い鳴きになり、川野君のいるところに追い鳴きをしながら落してきて銃で猪を撃ったとの事。

70Kほどのメス猪

 

2013/1/20 1/27 1/28 出猟

1月20日

東郷に出猟

将人が寝屋撃ち仕込みの1歳3ヶ月のカヤを連れ山を引く。鹿を5回ほど起こすが将人は銃を撃たず、そのうち犬がスダの前で何口か吠える。将人が近づくが猪はおらず、1日前の寝床であった。

将人が道に抜ける、カールとルイスとイチを連れ次の山を引く。3回起すが3回とも鹿である。セコも疲れた様子なので今日は終了。

 

1月27日

山本工業さんとの協猟で北方へ出猟

寝屋止めのアカを単犬で引く、将人が3時間ほどスダ山を引くが何もでず

午後からカールとルイスとイチを引く。3回ほど鹿を起こして追う。猪は出ず、終了。

 

1月28日

今日は経営している会社の会議で山に行けない。私「昼から仕込みのカヤを、跡見をしてから引いてみ」と将人が1人でカヤを連れて出猟。

途中電話が入り「沖田のスダ山を引く」との事。私「その山はスダばかりで尾根しか歩けんから、犬が吠えだしてもじっと尾根で待っとけ」将人「了解」これが1時

2時5分に将人より電話が入る「やったよ!」との事。

私も会社から出て30分ほどかけて現場に着く。GPSを見ると尾根辺りに犬と一緒にいるようだ。途中Aさんに運び出しを頼んでいたが、現場に来られたのでGPSを頼りに将人の所まで登っていった。

引き出してきて川に浸けて、将人に状況を聞くと「谷に5~60Kの踏み足を見つけ1時間近く山の尾根を引くが、何も出ず。隣の尾をと思っていると、犬が右下のスダの中に入って行って抜け出した。100M程下がったところで犬が吠えだした。少しすると猪がものすごい勢いで犬をまくり出した。仕込み犬なので途中で辞めんやろうかとハラハラしながら見ていると、ドンドン将人のいる方に犬をまくって猪が上がってくる。

その攻防を約10分、20M近くまで犬の声が近づいて来た。屈みこんで銃を構える。待っていると、尾根のわずかなスダの切れ目に犬の姿がチラッと見えた。なおも吠え付くカヤに猪がまくって尾根に出た瞬間、将人の12番が火を噴いた。犬を猪も見えなくなり次の瞬間、犬がワンワン吠えてかぶりついているので行ってみると、猪のどん腹を打ち抜いていた。将人が頭を打てなかった事を弁解しているようであった。

引き出しに行ったAさんは「凄いスダ山じゃね!ようこんな山で猪にかかって人間に撃たせる犬がおるわ」と感心していた。Aさんは猟歴40年の大ベテランである。咬犬とはよく見ているが、こんなスダ山ではなかなかだ。それをこの小さい犬が1頭で猪を主人の所に引き出してくるとは、今度一緒に連れて行って」との事。私「了解」

65キロのメス猪

 

1月26日の15時28分 川野君より電話

いつとはなく沈んだ声で「社長…今日沖田に行ったんですわ、そしたらスダばかりの山で猪がよっとって、それにかかって寝床で吠えだして逃げた猪を200M程追って行って喧嘩になり、咥えていたけど犬の動きがパッタリ止まって、GPSも一ヵ所から動かなくなって、スダばかりで行けんもんじゃから、一回降りて反対側から上って行ってスダの中の猪のウジをたどって行きよったら、犬と猪がもつれた跡があって、その10M先のスダの切れ目で倒れていました…それを担いで家に帰りお湯で拭いて、日当たりの良いところに埋めてやりました。」との悲しい報告だった。

1年目は吠え止めで獲らせ、2年目は咥え出したようであるが、今期は岡山に出張で行っており、咬みに行って切られるとの電話を頂いていたので、1回犬を連れてきて見せてと言っていた矢先の出来事であった。

もう少し早く犬を見てやればよかったと私も残念でならない。将人に沖田に行けと言ったのはこう言うことからである。オス猪にかかればと思っていたが、今回はメス猪であった。なんとしても仇を取ってやりたいと思っている。

 

 

2012/12/28   2013/1/6  1/12   1/15   1/17 出猟

12月28日久しぶりに今日は北方に出猟

犬切が居るとのことで跡を見ると12~3貫の踏み足を見つけたので、居そうな尾根を3ヶ所ほど引くが鹿が2頭出ただけで猪は出ず。

昼食をとり、スダばかりであまり犬を入れていない山があるとの事なので行くと、12~3貫の踏み足と20貫クラスの足を見つけた。

県道から30Mぐらいの所に踏みたて道が横に回っている、その道を将人がカールとルイスを引いてまわる。10分もすると犬が抜け出したとの事、距離将人から150M、私から350M、犬が盛んに鼻を使っている。そのうちルイスが寝床吠えを始めた。「ワワワン、ワンワン」辺り一面のスダである。カールも鳴き出し、3分ほどすると猪が犬をまくり移動を始めた。2頭の犬が絡みながら将人から50M奥に落ちてくるようだ。

しばらくすると猪が走り出し、将人が陣取っている50M奥を横道より下に降った。私は県道に飛び降り現場に急ぐ。途中猪を養っている家があり、そこの犬が盛んに吠える。

私が車から飛び降り生声を聞くと、その家の裏で猪を立てているようだ。家の裏から現場までの距離をGPSで見ると50Mほど、2頭の犬は盛んに吠えている。あと30Mほどの距離まで来たとき猪が走り出した。私が降りてきた林道の方へ移動している。私は車に飛び乗り、将人が犬を引いて行った横道に着くと、犬の声は50M上に上がっている。追い鳴きの声が少ない、GPSを見るとルイスが遅れている。慌てて車に飛び乗り林道を上に登る。猪の来そうなウジを見つけ、鉄砲に弾を込め待っているが犬は一ヶ所から動かず、盛んに吠えている。その声は1頭だけだ、GPSを見るとルイスが横道の近くにいる。

猪と戦っているのはカール1頭だけのようだ。

また下に落とし出した。犬は追い鳴きを「ギャンギャン」かけている。将人が入っていった辺りだと犬の声を聞いていると、カールの声が立て吠えに変わった。

20秒ほどして「ドォン」将人に無線を入れるが無線が入らない。周波数が変わっていた。10秒ほどすると将人から携帯に電話が入った

将人「親父なんしよっとけ?無線を入れんけ」

私「ごめんごめん、周波数が変わったのが分からんかった」

将人「猪は取ったよ、まだスダの中でゴソゴソしよるけど」

将人が中尾氏に引っ張り出しに来るように無線を入れる。

私「どんげじゃったか」

将人曰く「カールが下に落としてきて将人の前のスダの中で猪が止まる。スダで何も見えない。ルイスがすぐ来て立て吠えをかける。猪が牙を鳴らしながらうぜって犬を威嚇する。カールがスダの中に入った瞬間「ブゥブゥ」猪がカールを跳ね上げた。カールはスダの高さが2Mある所からさらに1M上に跳ね上げられ、将人の居るところに落ちてきた将人から猪までの距離約8M。その瞬間将人の12番が火を噴いた。カールは途中木に引っかかりながら将人の足元に落ちてきた。右肩をバックリ切られたとのこと。

私「犬を連れて出て来い」

将人「出てくる途中ルイスが横道の上から出てきたわ」

これも右太ももをバックリ切られているとのこと。15分もするとカールとルイスを連れて出てきた。2頭とも切られてションボリしていたが私の顔を見ると車に飛び乗った。

将人「あの猪は犬切りじゃが、切り方が抜群にうまい!」とのことであった。

ルイスの太ももは10CMほど切り割られて筋肉が少し切られていた、初めて猪に筋肉を切られた。カールも右肩を10CMほど切られていたが、これは筋肉に牙は入っていなかった。

私「お前が撃った後カールに猪は咬ませたとか」

将人「咬ませてない」

私「咬ませてやればよかったちゃが」将人「うん」

そんな会話をしていると中尾氏が現場にきた。中尾氏と将人が2人で引っ張り出しに行った

しばらくして、将人「猪がおらん」と無線が入る。

私「漫画みたいなこと言うな、スダの中に入ってよく見てみろ!」

普通鉄砲を撃つと猪はバット逃げるか、じっとして爪を立てて音がしないように逃げるかのどちらかである。どんな状態だったか聞くと「2.3分同じところでゴソゴソしていた」

将人曰く、猪が撃たれてひっくり返り足をピクピクさせていると思ったとのこと。私が数年前今は亡き小田さんがまぶしで40Kぐらいの猪を鉄砲で撃った。「かやったよ」と言うので将人と車で行き、将人に「刺して血を抜け」と言うと車から10M程山に入っていった。

少しすると将人から「弾が当たってないとよね、親父来て!」と無線が入る。私が行くと12~3貫の牙を持った猪が倒れていたが鉄砲の弾の跡はどこにも無いようだった。小田氏は高齢で猟銃を担いで猪の側に立っていた。私が頭の回りをじっと見ると、額のところを右から左に弾のかすった跡があった。私「これは脳震とうじゃが」と言って喉から心臓を刺すと血が吹き出た。この猪は抜け猪で犬が付いていなかった猪である。これが後で笑い話しになった一幕である。

私「小田氏の例もあるとぞ」

将人「どうしようか」と聞くので

私「出て来い、スーパーを連れて行け」

将人が出てきてスーパーを連れて行った。

私「お前が撃ったところから放せ」

将人「放したよ」

ワンワンどこそこ鳴きながら上に登っていく。私がGPSを見ていると、犬は猪が上から落ちてきた所を逆さまに着けていくようにGPSに映る。犬はドンドン上に登っていく、途中でカールが絡んだところまで上がっていった。それからあちこちしていたが、本鳴きになって10分。

私「こら獲物が違うが」

中尾氏「うそじゃろ」

私「あの猪はこんなにスイスイ逃げんがね、スダの中スダの中で待ち伏せする猪じゃがね」中尾氏「じゃろか」

今度は我々3人が車で犬を追跡する。先回りして獲物を見るとメス鹿を追っている。

私「あれは鹿じゃ、犬と止めろ」あっち回りこっち回りしてやっと犬を止めた。それでも1時間ほど鹿を追いまわしたようだ。

今日はこれで終わりである。帰ってから麻酔をせずにカールとルイスを縫ってやった。ルイスはキャンとも言わずに大人しくしていたが、カールはギャンギャン鳴いていた。これで2週間は使えない。

次の日も2時間ほど時間見つけて将人は撃ったところを見て、親犬のチャとリュウを連れて行く。現場は勾配が急でスダが垂れ下がり辺り一面スダばかりであった。1時間ほどチャとリュウを引いて将人が刈り込むがなにも起きず、諦めて帰った。

漫画みたいな話しであった。

 

1月6日東郷出猟

今年初めての出猟である。東郷に着くと越表猟友会のメンバーが、三セコ山に犬を入れて追わしていて、鹿を1頭取っていた。私たちはミズシダニの方に跡を見に回り、1ヶ所だけパラパラとあせりがあったのでカールとルイスとアシジロとイチの4頭を将人が横道の上から犬をかける。

しばらくすると、将人「鳴き出した、鹿じゃ!」

またしばらくして将人「咥えた咥えた!」

私がGPSを見ながら現場に行くと、4頭の犬に咬まれたメス鹿がいた、寄ってすぐ刺した。

カールとルイスとイチが初めて鹿を咥えた。鹿を追うようにならなければいいがと思い、獲物から叩き外した。将人が来てまた犬を引いて戻る。越表の猟友会のメンバーに、鹿を獲ったので取りに来いと無線を入れる。

鹿の首をロープで結び軽トラックにつけて、下の林道まで私が引っ張って行く。しばらくするとAさんが来て車に鹿を積んで降っていった。

将人が「犬を入れると」無線が入る。しばらくすると「また鹿を追い出した、すいた山で目で見て追っているのでまた咥えるかもしれん!」と無線が入る。

それから10秒「また咥えたまた咥えた!」

私がまた現場に車で行くと将人が来ていた。またもメス鹿、刺し殺してまた先ほどのように車で引っ張って下の林道におり、途中無線を入れてまた鹿を取りに来てもらうようお願いをする。

その後3ヶ所山を引くが猪は出なかった。帰りに越表猟友会の狩小屋に行くと文明君の犬が子猪を咥えて、もう1頭はシモド川から追わせてコマタバキの川に出た猪を文明君が鉄砲で撃ち、そこに耳立ちが1頭来たとのことであった。鹿3頭と猪2頭を捌いていたが私は「また来るよ」と言って帰路についた。

文明君の犬で猪2頭(1頭子猪9貫)

私の犬で鹿2頭咥える 車で引き出したので毛がはげる

 

1月12日将人と東郷に出猟

大平山の横道から将人がカールとルイスとイチとアシジロを入れる。私はミカドの公衆便所のところに陣取る。

将人「鳴き出したよ、公衆便所の方に行きよるわ」と無線が入る。

少しして「こまたばきに行き出した」

この山は尾根が人間の指のように何本も重なった、ヤブの多い追いにくい山である。

将人「横道の方に行きだした、横道」

私がマーカーの声をきいていると、山が割れんばかりに犬の追い鳴きの声が聞こえる。

将人「落とし出した!落とし出した!」

ミズシダニの切りはぎに向かう。車を田んぼの中に停めて銃に弾を込めじっと待つ。上で犬の追い鳴きの声が聞こえだした。川の対岸は10丁ほどの木を切ったので、その後に木立ちが茂りヤブでほとんど見えない。私から80Mぐらいの距離向かいの木立ちの中をトッサントッサン鹿が2頭走ってきた。木の間からチラッと見えたのを撃つが当たらない。銃の音を聞いて50Mぐらい後ろで、犬が2頭追い鳴きをかけだした。

なおもGPSを見ていると犬が奥の方に降っていく、私は車に飛び乗り犬のマーカーを聞くと、ジャブジャブ川を渡る水の音が入ってきた。しもた!と思いそこから500Mほど奥の飛び場に急ぐと、鹿の白い尻が国道を渡って反対の山に登って行くのが見えた。私は車から飛び降り、国道に鹿の渡った水がボタボタ落ちているので、そこに座っているとカールとルイスが鳴きながら飛び上がってきた。私はすぐロープをかけ、なおも鼻を使い鹿の後を追おうとする犬を怒って車に乗せた。

イチとアシジロは将人の所に戻ったとのこと。

しばらくすると将人が車で下に降りてきた。

前来たときに古いが親子の足があったところに行ってみると、足が出ていたので上から将人が犬をかける。

しばらくすると、「起した」と無線が入る。GPSを頼りに部落の道を回ると、追い鳴きの声がマーカーより入ってきた。逃げ方を見ているとどうやら鹿だ。「犬を呼べ呼べ」将人に指示する。しばらくすると犬が帰ってきたとのこと。

私の居るところまで引き降ろしてきたが、鹿を起こして追っただけで猪の気配なし。

1日前の踏み足があるとのことで、昼食をとってもう一度隣の尾を引くように指示する。

犬を私の車に積んで上に登り、将人と犬を降ろし私は下に降る。将人が犬を入れて5分もすると犬が抜け出したとのこと。

将人「起した起した、猪よ!咥えた咥えた!」

マーカーのボリュウムを上げると猪の「ギーィギーィ」いう声が入ってきた。

私「子猪じゃないか」 将人「そうよ、子猪よ」

将人の無線から猪の鳴く声が入りだした。もう現場に着いたようである。

将人「木の上に吊るしとこうか」

私「粗末にするな、持って降りて海野氏にやればいいが」将人「了解」

私までの距離GPSで見ると380M。将人が子猪を引いて降りてくる。道の横の木に吊るして海野氏に電話する。「子猪がいるなら取りにきない」

海野氏「今、犬が猪を追っていって平戸に来ている、取りに行くわ」とのこと。

犬が「ハァハァ」言っているので、私「谷で水を飲ませろ」犬が谷に降っていく。

チャプチャプと水を飲んでいたが、反対の山に登って行った。100M200M斜めに登っていく。

私「なんか匂いに付いたね、親と子どっちじゃろうかね」

将人が林道を奥の方に入って行って「親がくだっちょるわ、もしかすると親に付いたかもしれん」

そうこうするうち犬が追い鳴きをかけだした。GPSを見ると500M離れている。将人と私の軽トラックに飛び乗り、犬の後を追い先回りする。犬はしたぶりを前のほうに出る。GPSを見ていると犬のスピードが上がらない、相当疲れているようである。

途中から将人が谷に入る。犬が来たとのこと猪の足を見て、将人「猪じゃ、親父リュウとスーパーを放しね」車から飛び降りリュウとスーパーを放す。将人が上で笛を吹くと、走り上がって行った、その距離150M。

しばらくするとリュウとスーパーも鳴き出した。それから追跡すること5分、反対の山に道路をきって子猪を吊るしている谷を越えて、起した山の方に登って行くが上に登ることができず、また猪を吊るしている谷を越えて、若い犬のいる方に登って行った。

そのうち若犬が鳴き出した。どうやら帰って来る途中に猪に出くわした模様だ。そのまま下に鳴き落として国道の10M上で立てた。私が走り込んでビデオを出している間に、犬が咥えた。そこに将人が走り込んで猪の後ろ足を握って国道に引き降ろしてきた。その時リュウが来て猪に咬みついた。

私「なんしよっとか、もう終わったが」と言いながら猪を刺してロープに繋いだ。

それから少しして海野氏が車で到着。

子猪1頭・親猪1頭(咥える) 猪を立てているが私が行くと咥える

将人が来て咥えた猪を引き出す。その後リュウが来て噛む 私が刺す

 

1月15日今日も東郷に出猟

途中、海野俊夫と会い「昼から行くわ」とのこと。先日親子を獲った場所に行くと17~8貫の丸爪の足があった。

将人がカールとルイスとイチを尾根の上から引き降ろす。左側は造林、右は雑木。しばらくすると犬が鳴き出した、どんどん私のいるところに追い落としてきた。少し斜め奥の方に登りだす。あのスピードで追われて下に落ちて上に登りだすとは、「子猪か?」私が無線を入れると。

将人「どこそこ鳴いてから本鳴きになった」  私「抜け猪じゃ!」

1分ほどすると犬の追い鳴きの声がドンドン激しくなった、獲物に近づいたようだ。マーカーのボリュウムを上げると「ギィー!!」と鳴く猪の声が入ってきた。

私「子猪じゃ!」 将人「じゃろ、現場に行くわ」

しばらくして現場に着いたようで、将人が咥えている犬を怒る声がマーカーから入り出した。その後将人「どんげするけ?木に吊るすけ?」

私「どんぐらいあるとか」 将人「5~6貫の子猪」

私「持って降りてきて、海野氏にやれよ」 将人「了解」

30分ほどかけて山から降ってきた。丁度その頃海野氏より無線が入り「どんげね?」

私「子猪を咥えた」 海野氏「またや!?」

海野氏曰く、「ブロイラーの所に猪が出て網を破ってしまった。なんとかしてくれと言ってきたがどうするけ?」とのこと。

私「昼飯を食ってやろうや」と言って下に出て行った。

子猪を海野氏に渡して昼食。海野氏は子猪の腹を抜いて川に漬けて冷やしていた

昼食終わり鳥小屋に着くと、丸爪の20貫を超す猪の踏み足があった。

私「大きいので犬がすぐ追いつくが」 海野氏「どこら辺に居ればいいじゃろか」

私「鳥小屋の道の上にいいウジがあるから、そこにおんない」

将人がカールとルイスとイチの若犬を引いて尾根を下る。途中2回ほど鹿を起こして追回すが、2ラウンド目なのであまり長くは追わず、5分ほどで帰って来る。鼻先まで引くが猪が起きず

私「犬がガンガン鳴いて鹿を追いまわしたから猪は抜けたちゃないか」

ここら辺りの猪は大きくてもほとんど逃げる。小さい頃から犬に追われてこなされた猪だからであろうか。20貫を超える猪になるのは稀である。

将人が道路に出てきたので、海野氏の車に犬を3頭きびって将人の車を取りに車で登って行った。もう車に着く頃だがと思っていると、突然けたたましい声で海野氏より無線「猪よ!猪!!」

私「将人は!?」 海野氏「猪を追っかけて行った!」

後で聞いてみると、車の前30Mぐらいを猪が横切ろうとしたが、車に気づいてUターンした。将人は飛び降り走って行って鉄砲で2発撃つが当たらず、また車の所に走って戻り、犬を放して現場まで走って犬を連れて行ったとのこと。

少しして将人「親父猪よ!猪!100K級の大判猪!!犬がギャンギャン鳴いて追い下げよるわ!カキ谷カキ谷の奥!」

GPSを見ると真っ直ぐ下に降っている、私は車をUターンさせカキ谷の奥に車を飛ばす。道が悪いので天井に頭を打ち付けGPSが見れないので、将人に無線を入れ「どんげか!?」

将人「もうすぐ道に出るよ!」

私はなおも車を飛ばして現場に近づくと3頭の犬が「ギャンギャン」鳴いてきた。私が急ブレーキを踏んで車を停めると、私を通り越して20Mぐらい下を反対の山へ鳴きあがって行った。私は車から飛び降りスーパーを1頭放す。若犬の後をスーパーもワンワン鳴いて登り上がって行った。私は30Mほどバックして上に登る林道があるのでその林道を登って行く。林道は途中右の方にカーブしてそれからまた左にカーブして登って行くが、左に登ったところで犬の生声が取れない。GPSを見ると、尾根の反対側を下に降っている。慌ててUターンして下って行くと、犬はキチガイの様に鳴きながらさっき切った谷の道を切りそうである。

私「海野さんさっき居りねと言った場所に行きよるよ!」と無線を入れる。

将人「道を切って反対側の山の谷沿いを、猪より30Mぐらい離れて追いよるわ!犬の方が早い、もう追い付くわ!親父がさっき言うた場所に入るわ」

私は三叉路に下りて将人の方に急ぐ。マーカーの声が立て吠えになった。

将人「止めた!止めた!」

道から10Mほどの所で止めたようだ。将人が近づいて頭を1発「やったよ!」

海野氏「どこね、どこね」 将人「海野さんがさっき居った場所よ」

海野氏「了解!」無線が終わらないうちに私が到着。

100K級の牙猪

将人の鉄砲が最近当たらないので私が1日前に調整したばかりである。

私「途中追っているときはどの犬が早かったか?」

将人「3頭とも団子になってた、止めた時は3頭とも絡んでいた」

犬は無傷、スーパーは100Mほど遅れて到着。

将人に「猪を見た時は走って行って撃ったら絶対に当たらないし、猪は鉄砲を撃たれたら全速力で走り出すから、猪が居ったところまで車で行って、犬を放すと犬がすぐ付くので下の谷でゆっくり追い付くちゃが、少しは考えろ!」

将人「今度からそうするわ」と返事が来た

100キロ級の猪

 

1月17日

今日、私は仕事で忙しいので、将人に「寝屋撃ちの仕込み犬のアカを1頭連れて、伊形の山を引いてこい」と言うと

将人「なら行ってくるわ!」8時半ごろ家を出た。私も気になるが仕事が忙しいので、仕方がない。

10時半ごろ携帯が鳴る、見ると将人からである。

開口一番「やったよ!!」 私「どのぐらいあっとか」

将人「50Kぐらいのメス猪」とのこと。

仕込み犬を連れて初めて獲ってやった嬉しさに感激も一塩であろう。将人の言葉が明るく弾んでいた。

私「詳しく言うてみろ」

将人曰く「初めての山で防火線に登り1時間半ぐらいすると、防火線に猪の歩いた跡を見つけた。それを辿りながら行くとアカが「ヴー」とうぜり出し、盛んに高鼻を使うのでアカの気にしている方向を見るとスダが多い。大体の寝屋の見当を付けて下り始めると、アカが後に続き20M下ると、アカが将人の前に行き「ワワワワワン、ワワワワワン」鳴き出した。鳴きながら猪の居る場所を探っているようで、少しすると左斜め下30M付近でバッサっと猪の起きる音がした。アカは吠えながら将人のところに帰ってきて、将人の顔を見ると左斜め下に鳴きながら少し降りていく。

将人はスダの切れ目の立ち木の陰に身を潜めて、猪の来るのを待つ。アカの鳴きが激しくなり、猪が鼻を鳴らしてまくってきた。アカはバックしながら吠える、その距離20M程、また猪が鼻を鳴らしてまくる。アカがスダの切れ目から見えた。将人から左約10M、アカが吠えながらバックした。猪がアカを追って明るみに出た。アカと猪との距離約10M猪は止まっている。アカは盛んに吠え立てる。将人が頭に狙いを定めて撃ったと同時に猪がアカをまくって前に出た。猪は前足の付け根から12番のスラッグで心臓を打ち抜かれ、その場に横倒しになった。

アカは一瞬なにが起こったか分からなかったようだが、すぐ猪に咬みついたとのこと

こういう獲り方を4~5回すると犬は抜群の仕事をするようになる。

この後、門川の原田氏に電話をして猪の引き出しと解体をお願いした。

原田氏曰く、「こんな犬初めて見た、スダの少ない所なら聞いたことがあるが、ほとんど逃げ猪で、スダの多い伊形の山。しかも仕込みの犬で、どこが違うちゃろうか」と聞かれたので、私「それは企業秘密よ」と言っておいた。

将人の寝屋撃ち

四国の山中氏は1歳3ヶ月で、マイと言う名のこういうタイプの犬を使っている。今日も獲ったとのこと。聞いてみると寝床で止めているのに、15分ほど時間がかかり寝床では撃てず、50Mほど走られて止め、そこに近づくとまた50Mほど走られ、小さいのかと思って近づくと案の定30Kほどの猪だった。5Mぐらい離れて吠えていた。頭を狙って撃ったが猪が動いたので当たらず、猪が逃げ70Mほど行ったところで咥えていたとのことであった。弾は前足付け根を撃ち折っていたとのこと。

山中氏曰く、「名犬になったっけど、犬を捕まえるのに車のところまで来るがなかなか捕まらない」とのことであった。「今まで引いた止め犬で1歳そこそこでこんな犬は居なかった」と嬉しい言葉をいただいた。

夜、大阪の東氏と話をした

「今日も獲った。今日はゴーとエンで14~5貫の牙猪をスダの中寝屋で咥えた」とのこと。ゴーが床吠えをしてそこにエンが行き、エンが耳をゴーが前足の付け根を咥え猪に体をよせるとのこと。こう言う咬み方をする犬は猪の怖さを知った犬である。起すたびに10頭以上連続で寝床で咥えているとのこと。その前は100Kの猪をドルが耳をゴーが前足の付け根を、エンとボスが後ろ足をスダの中で咥えて止めていた。それを刺したとのことであった。

ボスは1歳仕込み犬、猟仲間の方々がビックリしているとのことであった。

東氏の犬はいつも主人の近くで、最近は猪が居ると犬が猫のように忍んで行くとのことであった。東氏のエンとドルはチャチャの子で私のアカも年は違うがチャチャの子である。