狩猟日記 11/1 初日
11月1日
今日は初猟、ここの猪はよく走る。
第1ラウンド目は去年仕込んだボスとシロを引く。
辰矢がシロとボスの方は紐で繋いで引いて行く。
2頭放すと鹿を川まで落とすので、大変である。
1頭であれば、鹿を長く追わない。
GPSを見ていると、シロがあっちこっち狩り込んでいる。
その内、「ワンワン!!」シロの寝床吠えが始まる。
辰矢から100M位上で、辰矢より無線。
「ボスが鳴き出したよー!放すよ!」との事である。
「了解!」
シロの居る方向へボスが矢のように走りこむ。
「ワンワンワンワン!!」ボスの声。
2、3秒すると猪の「ブフゥブフゥ」との声
私はすかさず「はよ行けー!!」
「了解、えらいなスダじゃ!」と辰矢より無線が入る。
しばらくして、「4、50キロ肥えちょるわ!刺すわ!」と無線が入って、5分程音沙汰無し。
「刺したかー!」と私が無線を入れると、「猪の足をにぎったっちゃけども、ナイフが無いとよ!」
すかさず、私から「バカか!紐で足をきびって木にきびりつきぃ!石を捜して頭をたたき割れ!」と言うと「了解」。
その後、音沙汰無し。
私は一人でドタバタしているだろうと思って、10分ほど無言でいると、いきなり犬の追い鳴きが始まった。
「辰矢!犬が追い鳴きを始めたぞ!」というと、「石を捜しよったら、紐が切れて逃げた!」との事であった。
10秒位でまた咥えた、どうやら谷である。
私が「上に引き上げないかんが」と思っていると、辰矢より無線「谷に石があったから5回ばかり頭にくらわせたら、倒れた!」との事。
「兄ちゃん早くナイフ持ってきね!血抜きができんわ」とSOSを発信していた。
将人より無線。「最初のとこで刺しちょけば、運び出しが簡単やったっちゃけど、下から引き上げないかんが」とぶつぶつ言いながら下って行った。
昼飯を食って、第2ラウンド。
辰矢が1歳の仕込みのレオを引く。
この犬は訓練所で仕込み、実猟は初めてである。さて、如何に。
辰矢がレオを引いて前に出る。
30分位経った頃、「アセリがあり親子の足跡が有る」との事。
レオが人間から離れてあちこち歩き出したとの事。
私はGPSを見ながら車で移動。
私からレオまでは300M位。突然レオが太い声で「ワンワン!」と吠え出した。
私はすかさず「はよ行って撃て!」と指示をする。
辰矢より無線で「チャッ、チャッ」了解の合図である。
5、6秒すると、レオの追い鳴きが始まる。
10秒位で「ギィーッ」と子猪の鳴き声。
辰矢より無線。「子猪じゃ、子猪を咥えたー!」
「何でもいいわ!初めて来て良い仕事をするじゃねか!」と言うと「まぁね~」と返って来た。
30分位で車に所に小猪を引っ張って返って来た。
https://youtu.be/ffgGAbERoyQ
https://youtu.be/WonQZ8nX80k