狩猟日記

2011.11.1~11.3 山口県出猟 

10月31日
防府の竹本氏の所に出猟。いつもなら朝3時に出発し、その日午前中に到着して猟を始めるのだが、人間も犬も疲れてしまうので、前日出発した。

11月1日
おおまかな見切りをして、朝10時頃からセコの将人と竹本氏が一緒に山に上がる。1ラウンドと2ラウンドは空山であった。

3ラウンド目は、親子が居るようであるが、気温も26度と高く猪が寝床に居ないような気がした。セコが山に上がって約5分、犬が追い泣きを始めた。10秒位してセコから「咥えた、咥えた」と無線が入る。マーカーを通して、入って来る猪の声が「ブウーブウー」10秒程すると「ギーギー」泣きだした。子猪である。セコから「6貫位の子猪よ、刺したから持って降りるわ」と無線が入る。この後もう1ラウンドするが、やはり空山であった。1日目終わり。


写真はリュウと茶

11月2日
今日は仕込みの若犬を単犬で掛ける事にした。午前11時、猪の12~13貫程の足跡があったので、リュウと白を掛けようかと迷ったが、白を単犬で引くことにした。山に入って約30分右・左に100メートル位離れて、犬が探しているが中々起きない。

反対側にセコが回ったので、私も車を移動しセコから500メートル位離れた谷に車を止めた。しばらくすると犬が二口程鳴いた。続いて「ワオワオ」そして追い泣き、セコから「起こした、起こした」無線が入る。マーカーには犬の追い泣きの声約10秒位。セコから無線「止めた、止めた」犬のマーカーから猪の「ブブブブフッー」と犬をまくる音と声が入った。
20メートル位犬を追い回している様である。犬の「ワオワオ」鳴く声。またもや猪がうぜって犬を追う。また犬の「ワオワオ」猪のまくる音と声が4~5回続くと、将人からの距離100メーター、セコが犬の側に走り下っていると、犬の鳴く声が止まった。追い鳴きが掛らないがGPSを見ると下の方に下って来ている。どうやら猪のまくりに犬が恐れをなして、辞めたようである。「しまったー。リュウと2頭で引けばよかった」と思っていると、将人より無線「辞めたね、猪について行っているが、声が出ない」との事。私は「犬を呼べ、下ってこい」無線を入れる。猪が起きて間もなく犬に追いつかれ、後足を噛まれたのでむきになって、まくり倒した様である。30秒から1分犬が吠えながら絡み続けると、猪のまくりも短くなるのであるが、犬が辛抱出来ない様であった。最後に犬をまくって猪が逃げた時に、猪の後足に犬が牙を当てないと、猪は逃げていく。その最後の気力が猪の数回のまくりで、消えた様である。この後2ラウンド犬を入れるが、空山であった。

11月3日
今日は保ちゃんも来てしっかりと見切った。50~60キロの子連れとの事。犬はリュウとベス、昨日途中でやめた白。(昨日途中で辞めので、猪を噛ませる為)

保ちゃんと将人が犬を引いて、山に入る。約15分後セコから約200メートル下にいるリュウが2声鳴いた、将人から「咥えた、咥えた」と無線が入る。マーカーを通して「バリバリバリフゥーフゥー」猪の暴れる音が入って来る。3秒程すると白の吠えまくる声が入って来た。
そしてベスが「オウオウ」2声泣いて、噛みに行った様である。将人と保ちゃんが現場に急ぐが、藪で中々行けない様である。そのうち白が「ギャンギャン」泣いた、猪に噛まれた様である。私は「勉強・勉強」と思っていると、将人より無線「白が噛まれたね」私は今思っていた事を言葉にした「勉強・勉強」4~5回その様な鳴き声が続いたが、後は泣かなくなった。猪の口は怖いと思ったのであろう、そんな事を思っていると、将人より無線「現場着、スダと竹の藪で犬も猪も見えない」との事。もう少しすると、「犬と猪がスダを押し倒して見える様になるから、後足を握れ」と指示を出す。それから1分くらいして保ちゃんから無線「猪の後足を握ったよ」将人に「ビデオ撮って、刺せ」と指示すると、「白が噛みついている」との事だった。私はすかさず「そんな時に吼えるか・噛むかしなかったら、猪犬じゃない」と笑いながら言った。しばらくすると、「50~60キロのメス」との無線が入った。私はこれで白も今度は少しはまくられても、粘るだろうと思った。

最初に噛み止めたリュウは寝床での噛み止めが非常にうまい犬である。3年位前に四国の前田さんに一猟期引いた犬アカを送った事がある。この犬も寝床でやられずに、噛むのが非常に上手かった。実際に藪の中なので見たことはないが、2~3口吠えて猪がまくって来た時に噛むと自分がやられるので、猪がまくって帰る時、横を向いた瞬間、間髪入れずに噛むか、寝床から犬にフェイントをかけて、猪が逃げる瞬間噛む様である。噛んだ後は猪に体を寄せグルグル回る。回っているうちは良いが、猪が逃げの一手になると、ピョンピョンと上に飛び上がり下を向いて走り出す。こうなると犬は頭が木や石にぶつかり、口を放す事になる。その前に後足を噛む犬が来ると猪は終わりである。
今日も気温26度暑い。将人も保ちゃんも汗だくだくである。犬も10分程噛んでいたので、舌を大きくだし、肩で息をしていた。白は全身が真っ赤に染まって、いかにも猪を噛んだ様な姿になっていた。猪の腹を出し川につけ、もう1ラウンドやる事にした。
私の初めての山でありGPSが頼りである。新型のGPSは森林地帯の色分けがしてあり、非常に見やすく、日本語表示の為使いやすい。今度は竹本氏と将人が犬を引いて山を回る。中々起きない、犬はリュウ・ベス・茶の3頭。白は休憩、さっきの格闘でだいぶ疲れた様であるが、猟欲の強い3頭は勇んで山に入って行ったが、中々猪が起きず、セコも「フウフウ」言っているようだ。そのうち将人と別れた竹本氏が、猪を踏み起こした。それが弓の上を通り抜けた様である。しばらくして、リュウがその匂いに乗り弓の所まで出て、追跡を始めた様である。私はセコの指示に従い国道に出て、奥の方に行き始めた時、セコより無線が入り、犬を放した所に上がっ行っているとの事。私も現場近くに行くと、マーカーを通してリュウが「ゼゴゼゴ」言いながら走っている様子が伝わってきた。時々鳴きが入るが、猪からだいぶ離れている様子である。弓で猪を見たAさんは、さっきの猪と同じ位との事。国道の方に下っているので、私は国道に下り奥に行く(GPSも映らない・マーカーも入らない)しばらくして、竹本氏が車で私を追い越して行った。私は車から降りて、GPSを良く見ると、犬が消えたのが反対側の様である。私は慌てて車に乗り反対の方に走っていくと、途中将人から無線が入るが聞き取れない、話せる所まで行くと下の国道の近くにリュウが行っている、追い泣きが激しくなった。追いつくかもしれないとの事、私は急いで車でまわる途中で、リュウが猪を噛まない事を祈る、噛んだら犬のスタミナが無くなる、吠えていれば体力が回復する。
この時の追跡時間は30分を超えている、しばらくするとリュウのマーカーが入り出した。何か様子がおかしい。GPSが映った。私から500Mしものトンネルの手前である。さらに近づくと、マーカーが鮮明に聞こえてきた。咥えている様である。犬の真下に来た。私から150M。猪の「フーフー」という声が入ってきた。GPSを見るとクルクル回っている、車から飛び降りたが、上に上がる所もなく、成す術なし。しばらくすると、リュウが「ワアワア」2声鳴いた猪が犬を振り切ってまくった様である。リュウの「ハァハァハァ」という息遣いがマーカーを通して聞こえた。リュウを呼び戻そうと笛を吹くが、降りてくる様子がない。それどころかまた、猪をつけ出した。私は仕方なくトンネルを越え200M位先に左に上る道があったので、上って行くが、道は50M程で行き止まり。そこにいると、リュウが私の上約100Mの所を、横巻きにしもの方に行く、笛を吹き呼ぶが、反応なし。私は大声で「リュウー」と5~6回呼ぶと犬の動きが止まった。少し反応した様である。笛を吹きながら呼ぶと、GPSで下って来るのが分かった。約3分後私の前にリュウが姿を現した。リュウは足取りも重く、ヒョロヒョロしていた、ペットボトルの水をやると半分程飲んだ。
将人より無線「トンネルの奥100Mを国道に出た」との事。
どうやらリュウの後を追って来たようである、茶は将人と一緒、ベスは入れ足に出たようで、保ちゃんが連れて来てくれた。
それから帰路についた。13時半を回っていた。
昨年は2日で4頭頂いた、起こした猪は全て犬が止めたが、今回は白が止めきれなかったのが、心残りである。以上


猪を刺した現場


保ちゃんと猪

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リュウ・ベス・サム・チビ4頭の噛み止め
ナイフで刺す 起こしてから5分


起こしてから3分 スーパーハウンド・足白 絡み止め
将人が鉄砲で撃つ


私が120~130Mでスラッグで撃ち頭に一発まぐれ当り